2024年5月7日、スティーヴ・アルビニが心臓発作により、61歳という若さでこの世を去った。
— ギター・マガジン (@guitarmagazine1) 2024年5月16日
ギタリストとして唯一のスタイルを打ち出していただけではなく、レコーディング・エンジニアとしてUSオルタナティブ・ロックの土台を築き上げた偉人である。https://t.co/Th0NcOE1A1
という事で今回は先日惜しまれながら逝去したSteve Albiniに関する記事です。
kshn.hatenablog.com エンジニアとしてのAlbiniにフォーカスした記事は以前書いてるので、今回はバンドマンとしてAlbiniが手掛けた作品を取り上げます。
Big Blackの2ndアルバム “Songs About Fucking” の3曲目。
Big BlackはSteve Albiniがノースウェスタン大学でジャーナリズムを学んでいた学生時代に結成したバンドです。メタリックでノイジーなギターサウンドとドラムマシンの使用は後のインダストリアル・ロックの先駆けともされます。あと歌詞的には先述のアルバムタイトルのように、殺人、強姦etc社会のタブーであるテーマを積極的に扱いました。バンドの運営においては自身のツアーの契約は自ら行い、レコーディングの費用は自費で賄うなどムストイックな姿勢、インディペンデントなやり方を貫きました。そういった諸々含めて後々のオルタナティブ・ロックの先駆的存在、特にインディーなバンドにとっては一つの指標となった存在かと思います。楽曲的には、偏屈だったとよく言われるSteve Albiniのパーソナリティが存分に反映された楽曲って感じですよね。バンド活動の諸々に自分を投影し自分の個性を刻み付ける、ロックバンドというものに対してある意味ピュアだったのかなとも思います。腰にギター縛り付けるのはAlbiniスタイルですね。肩こりに悩んでるギタリストの多さを思えばとても合理的な選択。その辺も如何にもAlbini。