【音楽】名曲・名演セレクション その179 Thee Michelle Gun Elephant特集② / G.W.D (Live)

 TMGE特集第2回です。

 

 1998年発売の8thシングル。4thアルバム “GEAR BLUES” の10曲目。シングルver.とアルバムver.ではイントロが少し異なります。この映像、詳細は分からないんですが恐らくファッション的に “GEAR BLUES” のリリースツアーのものでないかと思います。

 恐らくTMGEが一番勢いに乗っていたのがこの “GEAR BLUES” 期でしょう。精力的なライブ活動とテレビへの露出で順調にファン人口を拡大し、98年8月の第2回フジロックでは余りに客の熱が高過ぎてライブの中断を余儀無くされる程。

これですね。そしてアルバム発売後にはホール・アリーナクラスでありながらオールスタンディング仕様で国内ツアーを敢行、更に英4公演、米17公演の海外ツアーも実施しています。古参の音楽評論家・渋谷陽一がオールスタンディングで埋まった横浜アリーナの光景を見て、遂に日本のロックにもこういう日が来たと感動したという話は有名ですね。セールス的にもこの時期が一つのピークで、今回御紹介する ‘G.W.D’ がTMGEのシングルでは最大の売り上げで唯一の10万枚越えとなっております (昔はアルバムセールスも “GEAR BLUES” が一番と言われていたのですが、現在では3rd “Chicken Zombies” の方が上らしいです。ソースはこちら)

 まぁTMGEって基本的に駄作無しでした (私の認識では) が、楽曲制作的にもこの頃は絶好調でした。TMGEのベストアルバムは何か?なんて絶対揉めそうなテーマなんですけど、この “GEAR BLUES” は確実に有力候補に挙がる作品だと思います。全体的にコンプレッション掛かった感じの密度の高い音像に、これまでの作品よりも重く歪んだ各楽器がこれでもかとテンションの高い演奏を繰り広げる、非常に暑苦しい作品です。私のイメージは煮えたぎるマグマですね。で、その煮えたぎるような演奏がひたすら続いた後にある、風が吹き抜けるような最終曲 ‘ダニー・ゴー’ がまた名曲なんですよね。これは是非アルバム通して体験して頂きたいな。ちなみに私が持ってる輸入盤はボートラで ‘ジェニー’ が入ってます。

 楽曲 ‘G.W.D’ についても簡単に。お聴き頂ければ分かる通り、タイトルは「がなる 割れる だれる」の意ですね。考えても分からないけど何となくフィーリングが掴めてしまう、チバワールドで御座います。この曲、Nirvanaっぽいんですよね。ベースとか “Bleach” のこんな感じの曲無かった?って感じだし、他の方がギターは ‘Breed’ 元ネタでないかと考察されているのも拝見しました。以前よりパワフルな重たいサウンドを目指すにあたって、Nirvanaなどのグランジ勢を参考にしたってのはありそうな話かなと思います。

11/3追記:にしてもこの動画、ギターの音がクソヤバいですね。