【音楽】名曲・名演セレクション その145 hide with Spread Beaver / ever free

 すみません、記事更新遅くなりました。どうにもインスピレーションというかやる気というか起きなくて。

 

  hideの10thシングル。‘ROCKET DIVE’、‘ピンク スパイダー’と続いたシングル三部作の最終作になります。3rdアルバム“Ja, Zoo”他収録。

 hideと言えばX JAPANの元メンバーですね(Xでの活動の際はHIDEという表記)。音楽的にもヴィジュアル的にもセンスが図抜けていた人だったというのが私の印象です。X JAPANのメインソングライターはYOSHIKIですが、HIDEがいなかったらXの音楽性は大分イモっぽくなってたんじゃないかなと思ってます。実際HIDEが作曲したXの曲はYOSHIKIの曲と全然違いますよね。あるいはもし今HIDEさえいたら、再結成しときながらアルバムを完成させられないなんて事にはなってなかったんじゃないかなと想像します(HIDEの代わりに入ったSUGIZOには悪いですが)。

 またhideが残した功績と言えば、ヴィジュアル系と呼ばれるジャンル全体の発展にも大きく関わっています。「ヴィジュアル系はhideから始まってhideで終わった」と評する声もある程。パフォーマーとしてその音楽性や衣装、メイキングなどが影響を与えたのは勿論、裏方としても例えばX JAPANのコピーであった「PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」というフレーズを考えたのもhideですし、またエクスタシーレコード(YOSHIKIが設立したインディーズレコード会社です)のバンドリサーチ担当としてLUNA SEAGLAYを発掘したりもしています。

 ただそういう突き抜けたセンスだけでなく、ファン想いでもあったのがhideの特徴かなと思います。ソロ活動ももっとブッ飛んだ事をやろうと思えばできたと思うんですけど、あくまでもX JAPANのファンのバンド解散後の受け皿になるべく、カッコよさを提示しながらもファンを置いて行かないような音楽性になってますよね。シングル三部作の歌詞のテーマもファンに対する目線を感じます。キッズ達に夢を追う事の辛さとかけがえの無さを伝えたかったんでしょう。