【音楽】名曲・名演セレクション その155 L'Arc〜en〜Ciel / 虹

 エヴァの劇場版公開のタイミングでこの曲を御紹介しようと思ってたのを思い出しました。

 

  L'Arc~en~Cielの7thシングル。5thアルバム“HEART”他収録。

 L'Arc~en~Ciel (以下L'Arc~)は1991年結成の日本の4人組ロックバンド。90年代後半のヴィジュアル系ブームの絶頂期をGLAYと共に象徴するバンドです(本人達はあまりヴィジュアル系とカテゴライズされるの嫌だったみたいですが)。ブームが下火になった後も根強い人気があるのはバンドの地力故かなという感じですね。バンドの特徴としては、まずヴォーカルhydeの圧倒的歌唱力を始めとする各メンバーのミュージシャンシップの高さですね。そしてバンドメンバー4人全員がコンポーザーになれ、異なるテイストの楽曲をバンド内で揃えられるというのも強みかなと思います。あと、色々弄られたりもありますが、hydeの超イケメンぶりも見逃せないところかと思います。現在52歳らしいですよ。マジか。

 でさて、‘虹’は97年2月の2代目ドラマーsakuraの覚醒剤取締法違反に起因する活動休止の後初めて発表されたシングルになります。L'Arc~en~Cielというのは仏語で「空に架かる橋」即ち虹の意味ですので、バンド名を楽曲名に据えた決意のシングル曲という事ですね。hyde、ken、tetsuyaの3人構成のL'Arc~として唯一発表されたシングルになります(後に加入するyukihiroがサポートドラマーとして参加)。まずはイントロの印象的なアルペジオフレーズですね。恐らく90年代後半の日本のギターキッズが一番練習したアルペジオフレーズでないかと思います。例えば、氣志團の人が‘虹’のアルペジオを学校で披露して、チヤホヤされたみたいな話を前してたのを覚えてます。この曲の作曲者はkenなんですが、活動休止中に滞在してたイギリスで買ったGibsonのアコギを弾いてたらできたフレーズ・楽曲だそうです。楽曲・歌詞ともに英国的な陰影を感じさせつつも強い秘めた決意もまた感じさせる、というのが私の印象ですね。歌詞は当時ブームになっていたアニメ『エヴァンゲリオン』の影響を受けたものになっております。例えば「全ては真実と共にある」という部分は、アニメの中の加持リョウジの言葉に基づきtetsuyaのリクエストで歌詞に入ったものだそうですし、「少年は~」のパートなんかは如何にもシンジ君という感じですね。この曲はメンバーにとっても非常に思い入れの深い曲だそうで、特に記念となるライブでは本編のラスト曲やアンコールのラスト曲として演奏される事が多いそうです。私も余り大したファンでは無いんですが、L'Arc~の楽曲では‘虹’こそ至高かなと思っております。次点は‘My Heart Draws a Dream’ですかね。