【音楽】名曲・名演セレクション その172 These New Puritans / Fragment Two

kshn.hatenablog.com  この記事を書いてから私の思うベストミュージックビデオについて考えてたんですけど、私の場合は曲が好きかどうかというのがまず先に来るんですよね。その上で映像が曲と合ってればポイント高い。という訳であれこれ思案して私の中でポイントが高かったビデオを御紹介します。客観的な評価は知らん。あとこの曲、2010年代ベストアルバムみたいな記事で昔取り上げましたけど、その時はバンドの紹介が適当だったので、今回はちょっと深掘りしてみたいと思います。

 

 These New Puritansの3rdアルバム、“Field of Reeds” の2曲目。

 These New Puritansは英Southend-on-Sea出身の双子Barnett兄弟を中心とするバンド。以前は他のメンバーもいたんですけど、現在は双子のみがメンバーとなっているようです。初期はポストパンク勢の1グループという感じだったのですが、当時Dior HommeのデザイナーだったHedi Slimaneに気に入られ、Dior Hommeの07年A/Wコレクションの音楽を手掛けて注目を集めます (その音源は1stアルバム “Beat Pyramid” 国内盤に収録)。なんですけど2ndアルバム “Hidden” で音楽性が激変。和太鼓など用いた原始的かつ重厚なリズムの上にBenjamin Brittenなどから影響を受けた黙示録的なオーケストレーションが乗るという、振り切っておりながらも完成度の高い音楽性で、NMEの2010年ベストアルバムに選ばれるなど批評的な成功を得ています。13年発表の3rd “Field of Reeds” ではオーケストレーション、様々な楽器、声にフォーカスを当てサウンド面で深化。Pitchforkのレビューで8.4点を獲得するなどこちらも高い評価を得ました。この3rdの方が不気味度は低いので、こっちの方が好きという方も多いんでないかと思います。私も3rdの方が好きです。

 で楽曲 ‘Fragment Two’、私の思う聴きどころは、不協和な感触を孕みつつも重厚なオーケストレーション、複雑に変化しつつオフビート気味なドラム、ガラスの割れる音など様々な差し込み、という感じでしょうか。ブレイクの箇所の凛としたサウンドが私的鳥肌ポイントです。最後のトランペットソロも良いよね。映像について…正直、好みだ!以上の事を語れる程映像について勉強してきてないのですが、モノクロ基調にしたのはとても合ってますよね。ゆったりと流れる感じも曲ととても合ってるかな。

 

  以下は私的ベストミュージックビデオを考えるにあたり候補となった作品。

  The Horrorsの大名曲ですね。色の奔流が美しいビデオです。

  Kurt Cobainの見た夢をモチーフにしたとされるビデオです。Nirvanaについてはその内詳しく書きます。