【音楽】名曲・名演セレクション その162 Vangelis / Blade Runner Main Theme

 今回はこういう記事で1位だった曲をチョイスしてみました。

「史上最高のシンセ・サウンド TOP40」発表 英MusicRadarの読者投票 - amass

 

  映画『Blade Runnerサウンドトラックより。何でもこのサントラ、色々なバージョンがあるらしく、古いバージョンではこの曲入ってないものもあるらしいのでお気を付け下さい。

 Vangelisとは、ギリシア人音楽家シンセサイザー奏者Evángelos Odysséas Papathanassíouの活動名義です。60年代からAphrodite's Childなど様々なバンドに参加し活動し、74年にはプログレバンドYesへの加入を打診された事もあったそうです (諸々事情鑑み辞退したとの事)。その頃からソロでの活動も活発化し、オリジナル作品や映画のサントラ、2002 FIFA ワールドカップ 公式アンセムなど現在に至るまで様々な作品を発表しています。特に映画音楽の仕事は評価が高く、例えば『炎のランナー』のサントラはインストゥルメンタルで唯一全米No.1を記録した他、アカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞しています。ただVangelisさん、映画音楽の作品発表方法に拘りがあるらしく、映像と切り離して劇伴をそのままCD化するのではなく、新たな収録曲順に変更する、本編用に提供した曲を再度CD収録用に編曲・演奏し直す、本編で印象的に使用されながらアルバム向きでない曲を収録せず、逆に本編で使用しなかったアルバム向きの曲を収録するなど、独立した音楽作品として成立するように工夫を凝らす事が多いそうです。まぁ人によって嬉しかったりガッカリだったりするんでしょうけど。

 でさて、映画『Blade Runner』といえば現在でもカルト的ファンを多く持つ80年代の名作映画ですね。監督Ridley Scott。私も好きな作品です。まだの人は是非観てみると良いですよ。多分上に貼った動画だけ観てもピンと来ないかもしれませんが、とにかくサイバーパンク的な映像世界と映画音楽のシナジーが抜群なんですよね。正直映画のサントラだけ聴いてもほーん、くらいですけど、映画の中で音楽を聴くと強烈に印象に残るんですよ。これは言葉で説明するのは難しいですね…映画観た事ある方は御理解頂けると思うんですけど。改めてこの‘Main Theme’聴いてみた印象としては、結構シンセサイザーの音を既存の生楽器に寄せてるのかなという感じですね。その一方でシンセサイザー臭さみたいなところも滲み出てて。そういう音作りでノスタルジックな世界観を狙ったのかもしれない。