【音楽】名曲・名演セレクション その137 広末涼子 / MajiでKoiする5秒前

 今回は、23年ぶりに竹内まりやとコラボしたとの事で、広末涼子です。

竹内まりやと広末涼子が23年ぶりにコラボ NHK『みんなのうた』新曲「キミの笑顔」放送開始&音源配信スタート - CDJournal ニュース

 私まだ新曲チェックできてないんですが。

 

   広末涼子の歌手デビューシングル。1997年発売。1stアルバム“ARIGATO!”他収録。

 アラサー以上の皆様は憶えてらっしゃると思うんですが、1990年代後半にはヒロスエブームが日本を席巻しました。NTTドコモのポケベルのCM(若い方、ポケベル分かりますか?これです)で注目を集め、発売したグラビア写真集が立て続けに大ヒットを記録、また本人の元々の志望だった女優としても高い評価を得るなど、人気が加速的に高まり国民的ブームとでも言うべき状況に。私は当時ガキでこの人気が高まった経緯は正直よく憶えてないんですが、気付いたらヒロスエ人気がエラい事になってました。90年代後半というとギャル文化が広まった時代でもあったのですが、広末はギャル文化に馴染めなかった男女にとって丁度良いアイドルだったのだと思います。中性的で、あまり擦れてる感じが無くて。そのヒロスエ人気の高まりを象徴する出来事の一つが、広末の早稲田大学入学に関するゴタゴタでした。今思えば、女優業が忙しいんだろうし、別に大学の講義休もうが好きにさせてやりゃぁ良いじゃねぇかという感じなのですが、当時は広末が入学後3か月経ってやっと登校した!とかワイドショーのニュースになってた訳です。いや、本当下らないですね。結局女優業が忙しくて早稲田は中退されたのですが、学ぶ事自体はお好きなようですね。カントの『純粋理性批判』が愛読書らしいです。ちなみに私はカント挫折しました。

  でさて、‘MajiでKoiする5秒前’です。当時はMK5とか略されてました(元々「マジでキレる5秒前」の意でMK5という略語が使われていたのですが、竹内まりやがそれをもじった模様)。先日竹内まりやについても色々調べて、成程この曲の歌詞に竹内まりやなりの理想のアイドル、ヒロスエ像を投影したんだろうな、と理解はできるようになったんですが、ただこれを歌わされる当時の広末は辛かったんじゃないかな、と今の私は思ってます。首都圏在住の女子高生が「渋谷はちょっと苦手」とかそんな事無いだろう、寧ろ109とか大好きだろうと思うんですが。違うかな。まぁアイドルとはそもそもそんな物と言われればそうかも知れませんが、まだティーンエイジャーが本当の自分とはかけ離れた他者からの自分に対するイメージを抱えて生きていくというのは、しんどいだろうと思うんですよね。広末の場合はなまじ頭が良いだけに余計に。一時期は広末の「奇行」が世間を騒がせたりもしましたが、そういう精神的なストレスが原因だったのかなとも思ったり。現在は3児の子育てをしながら女優業に邁進されているようですが、紆余曲折経つつも本来の自分が目指していた道を進めているのならそれは素晴らしい事だと思います。