【音楽】名曲・名演セレクション その263 the pillows / ハイブリッドレインボウ

 是非大音量で聴いて下さい。

 

 the pillowsの11thシングル。6thアルバム “LITTLE BUSTERS” 他収録。

 the pillowsは1989年に結成された日本のロックバンド。様々な変遷を経て現在は3人+サポートで活動中。その他活動遍歴について詳しく知りたい方はthe pillows - Wikipediaを参照されよという感じなんですが、私の方で端的にまとめると、メジャーなブレイクはまだ無いんですけど根強いファンが多いバンドという感じですね。同業ミュージシャンからの支持は篤い (以前発表されたthe pillowsのトリビュートアルバムにはMr. ChildrenBUMP OF CHICKENなど参加) ですし、サブカル方面からの引き合いも強い (有名なエピソードだと週刊少年ジャンプで連載された漫画『SKET DANCE』でthe pillowの楽曲をフルで演奏した回があった) し、あとちょっと検索したら熱心なthe pillowsファン (「BUSTERS」と呼ばれるらしい) らしきサイトがゴロゴロ見つかる。で何が彼らをそんなに引き付けるのかなんですけど、まずはVo. / Gt. 担当の山中さわおによる歌詞でしょうね。この ‘ハイブリッドレインボウ’ が初リリースされた1997年は低迷していたバンドがオルタナティブ・ロックに路線を定め、ようやく活動が軌道に乗り始めたくらいの時期なんですが、当時彼が抱えていたのであろう鬱屈とした感情が歌われた歌詞に共感する人も多いのでないかと思います。そういう暗い気持ちをサビにてド派手なディストーションでブチ上げるのが非常にカタルシスがある。鼻につくかギリギリの攻めた音作りですが、調べたところロシアンマフとLINE 6のDM4というエフェクターを使っているらしい。ライブで共演したThee Michelle Gun Elephantから触発されて本当に自分たちがやりたいロックをやろうという事で選ばれたオルタナティブ・ロック路線なんですが、洋楽ロックの影響を感じさせつつも彼らなりに咀嚼した骨太なロックサウンドが結果として現在まで続くファンベースを築くのに貢献した訳で、こういうthe pillowsのストーリーに励まされる後進のバンドマンも多いのでないかと思います。