【音楽】名曲・名演セレクション その202 Dinosaur Jr. / Freak Scene

 Dinosaur Jr.の3rdアルバム “Bug” の1曲目。

 Dinosaur Jr.は1984年結成のアメリカのロックバンド。ハードコア・パンクBlack SabbathNeil Youngなど'70年代のロックをブレンドさせ、それを爆音でぶっ放すという独自のスタイルでSonic YouthMy Bloody ValentineNirvanaなど同時代のオルタナティブ・ロック勢に多大な影響を与えました。そういった人を突き放す要素の一方で、J Mascisの気だるそうながらも人懐っこいヴォーカル (Jの顔も相まって犬っぽい) も魅力の一つでした。パンク以降のロックでこんなやり方もあるんだというのを示し『有り』の範囲を広げた、ただ突っ張ってハードコアをやるだけじゃないカッコ良さの在り方を示した、という感じなのかなと私は思ってます。その辺本人達はきっとただ自分のやりたい事をやってただけなんでしょうけど。まぁ私がゴチャゴチャ書くより、今度ドキュメンタリー映画が公開されるらしいんで、興味のある方はそちら観に行かれると良いと思います (お近くに上映館あればですが)。

映画『ダイナソーJr./フリークシーン』オフィシャルサイト

 でさて楽曲 ‘Freak Scene’ について。今回は選曲でかなり迷いました。Dinosaur Jr.は3rdアルバムまでがオリジナルメンバーの3ピースバンドで、4th以降はバンドメンバーが入れ替わったりJ Mascisが全パートやり出したりするんですが、一般に評価が最も高いのは3ピース時代でないでしょうか。まぁ世間はともかく私は3ピース時代、アルバムだったら2nd “You're Living All Over Me” と3rd “Bug” の2枚が双璧でないかと思ってます。私はどっちかというと2ndの方が好きなんですが、今回は動画の都合とかあと映画タイトルでもあるしね、という事で3rdアルバムから ‘Freak Scene’ を選びました。途中のジャングリーな展開、Dream Syndicateといった同時代のサイケなポップス、ペイズリー・アンダーグラウンドというやつですかね (その内機会があれば記事にします) から受けた影響を感じさせますね。爆音でギターソロをかましながらもポップなメロディ、正にDinosaur Jr.という感じの1曲で御座います。