【音楽】名曲・名演セレクション その197 倉木麻衣 / Love, Day After Tomorrow 

 倉木麻衣の日本デビューシングル (日本デビューの2か月前にMai K.名義で全米デビューされてます)。1stアルバム "delicious way" 他収録。このビデオは2014年、デビュー15周年を記念して作られたものです。公式でフル尺のビデオがこれしかなった。

 倉木麻衣は日本のシンガー、作詞家。最近の若い人なら『名探偵コナン』の主題歌歌ってる人みたいな認識でしょうか。1999年にデビュー。当時はMISIA小柳ゆきなどR&Bが非常に盛り上がっており、特に倉木はその前年にデビューし同世代であった宇多田ヒカルと比較して語られる事が多かったと記憶してます。そういう比較論に拍車をかけたと思われるのがこちらのビデオ。

 再生できない風ですが、ちゃんとできると思います。もし駄目なら是非教えて下さい。もう一つ、参考資料として以下のビデオをどうぞ。

 改めて良い曲ですね。というのは置いといて、めっちゃビデオ似てるやん。椅子を使ったり、中腰でウネウネしたり。時期的には宇多田が倉木の1年前です。まぁ真似したんだろうと思います。当時はゴールデンタイムにシングル売り上げランキングを紹介するTV番組とか結構あったんですね。そこでその番組用にパフォーマンス撮り下ろしてたらそちらが使われたりもするんですけど、それが無ければMVが曲紹介で繰り返し流される訳です。で倉木麻衣の宇多田に似せたビデオがお茶の間に浸透する。そしてその結果生じたのが、HEY×3にてゲスト宇多田ヒカルに対してダウンタウン浜田が「倉木麻衣はお前のパクリ」(意訳です) だと発言し、倉木麻衣をディスった事件です。倉木麻衣はその事にショックを受け当時通ってた高校に行けなくなってしまい、倉木の事務所が猛抗議して吉本と宇多田本人 (ちなみに宇多田ヒカルは昔結構ブログ更新してました) が謝罪、という事になりました。浜田を擁護する気は無いですが、倉木側もここまでモロなビデオを作ったのはちょっと落ち度だと思うんですよね。あんま売れると思ってなかったから適当に作ったんでしょうか…今だったらYouTubeで世界配信されますし、やっぱりアーティストにおいてMVは重要だという事だと思います。

 ただ、楽曲の方はそこまで似てないんですよね。宇多田は本格的R&Bサウンドに母親譲りの情念がこもった歌唱が乗るというのが特徴的スタイルでしたが、倉木はもっと歌謡曲に近いサウンドにウィスパーヴォーカルが乗る、良い意味で軽さがあったのが長けていた点かと思います。私も情念のこもった楽曲は好きですが、倉木麻衣の様な軽やかに日常に寄り添ってくれる音楽も、また良いチョイスたりえるんじゃないでしょうか。因みに倉木と宇多田は後日対面し、意気投合したそうです。