賛否両論みたいな評価も事前にチラ見したのでちょっと身構えて観に行ったのですが、私は結構楽しめました。満足してます。基本的には過去三作のファンの方がお代わりを楽しむための映画だと思います。全く『マトリックス』シリーズを観た事無い方が観るのは止めた方が良いです。意味分からないと思います。私も『リローデッド』を公開初日の初回上映、深夜に観に行く程度にはシリーズのファンなのですが、もうちょい復習してから観に行った方が良かったかなと少し反省してます。一応話には大体付いていけましたが、「お前誰やねん」と思う事も数回あったので。
以下ネタバレにならない程度に中身にも触れます。『マトリックス』というと二重の世界構造が世界観の中核ですが、今作はその世界構造がかなり複雑化しており、メタ化して現実に食い込むような感触すらありました。私も正直ちゃんとは把握できなかったですが、まぁ何とかなりました。でそのメタ化した前半部分の内幕ネタっぽい感じ、ひょっとしたら拒否感を覚える方もおられるかもしれませんね。私はニヤニヤしながら楽しめました。で、このノリがこのままずっと続くのかー？と思ってたら、ちゃんと「これぞ『マトリックス』」的展開に軌道修正してくれて、言いたい事は言いつつ観客の期待にもちゃんと応えてくれる感じ、私は嫌いじゃなかったです。それと私が思ったのは、『マトリックス』は「セカイ系」だったんだなという事ですね。今作が過去作よりもより「セカイ系」化していたのは、20年の時代の移り変わりを感じました。あとこれは私の方の変化なのかもしれませんが、今作『レザレクションズ』は過去三作より作家性を感じる事が多かったですね。ひょっとしたら過去三作が二人で監督してたのに対し、今作が一人で監督した違いなのかも、とか思いますが。で最後にちょっと注意を促しておきますが、NTR、寝取り寝取られ不倫などに対して厳格な態度をお持ちの方は、ひょっとしたら話の展開に嫌悪感を覚えるかもしれません。この辺も作家性を感じた部分で、まぁ興味深くはありましたが。それともう一つ、後半のビルから○○が落ちてくるシーン、悪趣味過ぎて苦笑いでした。本当よく映像化しましたね。と最後に苦言めいた事も書きましたが、最初に書いた通り総じては満足してます。良ければシリーズファンの方、年末年始の娯楽にどうぞ。
