【音楽】名曲・名演セレクション その284 U2 / With Or Without You (Live)

 U2の5thアルバム “The Joshua Tree” 収録。こちらは1997年のライブ映像。

 さて、今回は音楽機材ネタです。先日、日本のギター会社であるフェルナンデスが倒産した事がニュースになりました。フェルナンデスというと、過去には布袋寅泰X JapanのHIDEなど多くのギタリストのアーティストモデルを手掛けていたのですが、最近は勢いが失速気味だったかなという感じかと思います。でそのフェルナンデスが販売していた音楽機材通以外には知られていない隠れた名品が、今回取り上げたいFERNANDES SUSTAINERです。どういうものかというと、ギターの音を 「SUSTAIN」、即ち持続させる機材です。エレキギターの音は、普通のアコギと同様に、弦をピックや指で弾くと、徐々に減衰していきます。それを磁力を用いて弦の振動を持続させる事で発音を伸ばそうというというのが機材のコンセプトです。詳しい説明の記事は見つけてきたんでそちら御紹介します。

【ギター】FERNANDES SUSTAINER 「ずっと音を出したいなら使ってみな」 - Liva's anything about...?

 でこのFERNANDES SUSTAINERを使ったギタリストは国内海外問わず多くおりますが、代表例という事で今回はU2のEdgeを挙げたいと思います。イントロからテルミンチックな音が持続してるのがSUSTAINERのサウンドです。この曲のレコーディングでは個人製作のInfinite Guitarなるものを用いたそうなんですが、ライブではFERNANDES SUSTAINER搭載のギターで再現してますね。Edgeのギターのネックピックアップ (指板に近い側) を御覧下さい。SUSTAINER付いてますね。

 楽曲についても簡単に。U2のオリジナルアルバムで最も評価の高い (私調べ) “The Joshua Tree” のシングル曲で、U2の楽曲でも最も人気の高いものの一つかと思います。歌詞的には家庭を愛する一市民としての自分と、自由な生き方を愛するアーティストとしての自分という2つの生き方がもたらす葛藤を表現したものらしいです。なんで、「I can't live with or without you」。Bono的にはその葛藤の狭間で生きていく事にしたらしいです。圧倒的な奥行き感のあるサウンドが見事ですよね。Bowieの ‘Heroes’ のアップデート版というか。やっぱBrian Enoがプロデューサーだと皆そういうサウンドの作り方教えて欲しくなるんでしょうね。

 

 他のFERNANDES SUSTAINERを使用したギタリストだと、RadioheadのEd O'BrienはFenderから発売した自身のアーティストモデルギターにFERNANDES SUSTAINERを載せてますね (ライブだとE-Bow用いてる事も多いかと思いますが)。国内だと、先ほども名前挙げた布袋寅泰、HIDE、あとLUNA SEASUGIZO辺り有名でしょうか。特にSUGIZOはSUSTAINERをフレットレスギターと組み合わせるというヴァイオリニストならではの発想で使ってます。折角なんでその音源も貼っときます。