【音楽】名曲・名演セレクション その210 Suede / The Drowners

 Suedeの1stシングル。1stアルバム “Suede” 収録。

 Suedeは1992年デビューの英のロックバンド。グラムロック期のDavid BowieThe Smithsを想起させるサウンドや、同性愛・近親姦・獣姦などを扱った刺激的な歌詞、「大衆を墜落させたい」「僕は男性経験のないバイセクシャルだ」といったヴォーカルのBrett Andersonの発言で注目を集め、'93年発表の1stアルバムは当時の英のデビュー作最速売り上げを記録する大ヒットを記録。その年のMercury PrizeのBest Album of the Yearにも選出されるなど、批評的にも成功を収め、翌年に本格化したブリット・ポップの先駆者的存在とされています。私は正直このバンドの大ファンという訳では無いんですが、Suedeの音楽を聴いてて思うのが、「きっとヴォーカルのBrett Andersonという人は自分の事が大好きなんだろうな」、とw 多分にこじつけですがそういう自己肯定感の強さはOasisに通じるところがあるのかなと思いますし、あるいはもっと直接的なところで言うとBowieやThe Smithsなど自国の文化的ルーツを大事にするスタイルはブリット・ポップ的と言えようかと思います。もっとも、Brett Andersonはブリット・ポップの事を嫌悪し、距離を取ろうとしてたようではありますが。

 で楽曲 ‘The Drowners’ ですが、この曲の注目ポイントはやはりまず歌詞ですかね。イマイチ意味が分からない方は曲名などでちょっとググって頂ければかなり分かりやすい和訳が見つかると思うので、そちら探してみて下さい。余りにも内容がアレ過ぎてちょっとこのブログ上で御紹介するのは憚られます。同性愛とか近親姦とかそういう内容ですね。この曲が普通にラジオで流れるってのはちょっと凄いなと思います。あとはBernard Butlerのギタープレイですね。ねっとり、セクシー系のスタイルという感じでしょうか。ギターヒーローとしても人気のあった人なんですが、現在は表舞台から退きプロデュース業に専念、『ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン』のEDテーマに起用されたDuffyやThe Libertinesなどを手掛けています。

  Suedeは'94年のBernard Butlerの脱退後も新たなギタリストを迎え活動を継続、2003年に解散するも2010年に再結成、現在も活動中です。