【音楽】名曲・名演セレクション その232 Jamiroquai / Virtual Insanity (Kenji Takimi&Gonno Re-Edit)

 今回はファッションショーの動画です。音楽とファッションの結び付きの強さについて改めて述べれば、ランウェイに音楽はつきものという意味でもそうですし、初期のThe Beatlesの襟なしスーツの様に特徴的なファッションを自らの個性とするミュージシャンもおれば、Kurt Cobainグランジ・ファッションの様にミュージシャンの服装がファッションの流行に影響を与える事もあります。モッズの様にファッションが音楽ジャンルとなってる場合もありますね。つう訳で音楽を知る上でファッションにも注目すればより理解が深まり、あるいはファッションを知る上でもそこでモチーフとなっている音楽を知ればより楽しいかと思います。

 

 Jamiroquaiの10thシングル。3rdアルバム “Traveling Without Moving” 収録。この動画で掛かってるのは、それ用に尺を伸ばすエディットが施されたVer.のようですね。

 JamiroquaiはヴォーカリストのJay Kayが率いる音楽ユニット。ジャム・セッションのJamとネイティブ・アメリカンのIroquois族を掛け合わせて (ちょっとスペル間違って) ユニット名としたそうです。アシッド・ジャズと呼ばれる音楽ジャンル ('80年代の英のクラブで生まれた、ファンクやソウルの要素を取り入れた踊れるジャズ) を代表するアーティストです。アルバムの合計売上枚数は世界中で3500万枚であり、特に今回御紹介している “Traveling Without Moving” は世界で最も売れたファンク・アルバムとしてギネスに載っているそうです (売上800万枚)。日本でも140万枚のミリオンセラーとなっております。洋楽のベストでない通常のアルバムがミリオンって恐らくかなり少ないと思いますが。このアルバムが出た1996年は私中学生でまだ洋楽カルチャーにそんな興味無かったんで記憶朧気なんですけど、Jamiroquaiという名前とそのシンボルであるバッファローマンのアイコンはよく目にしたように思います。この ‘Virtual Insanity’ の曲想も札幌の地下街で思いついたらしいですし、そういった意味でも日本とのゆかりが深いアーティストですね。Jamiroquaiの魅力を言葉にするならば、オシャレでかつ踊れるアシッド・ジャズサウンドも勿論ありますが、やはりフロントマンであるJay Kayのカリスマ性なのかなと思います。ヴォーカリストとしての力量は勿論、ステージでのダンスパフォーマンスや奇抜なファッションなど、強い個性を放つスターですね。その辺が分かる ‘Virtual Insanity’ の元々のMVも御紹介しておきます。ちなみにこちらも1997年のMTV Video Music Awardsで4冠を達成した傑作MVです。

 

 ファッションの方についても簡単に触れておきます。JUNYA WATANABE MANは株式会社コムデギャルソンの取締役副社長である渡辺淳弥氏によるファッションブランドのメンズライン。ワークやミリタリーのモチーフの多用、またデニムやパッチワークの尖った使い方といったところが特徴かなと思います。ミュージシャンだとBjorkや最近絶賛失言連発中のKanye Westがブランドのファンらしい。私の個人的な印象を書けば、「ファッション好きな大人のためのブランド」っつう感じですね。挑戦的なデザインも含め、着てみたい気にさせられるというか。JUNYAが似合う大人とかカッコいいなと個人的に思いますね。という風に私にとっても憧れのブランドなんですが、ぶっちゃけお高いのでなかなか手が出ない…。5年後を待ってろつう感じでしょうか。

 上の動画についてですが、FALL/WINTER 2022のコンセプトの一つとしてJay Kayの独特なファッションを取り上げており、それで ‘Virtual Insanity’ のMVをモチーフとしたミニ・ショウの動画を作製したようです。コロナ禍だからこそ生まれた新たなファッションの魅せ方と言えるかもしれませんね。ちなみに今シーズンのショウやデザインはファッション業界でも好評らしいです。動画で着用されている服が気になった方は、是非JUNYA WATANABE MANの実店舗や、ZOZOTOWNなどのオンラインショップを覗いてみて下さい。もう売り切れてたらごめんなさいね。