【音楽】名曲・名演セレクション その188 James Blake / Retrograde

 James Blakeの2ndアルバム “Overgrown” の5曲目。シングルでもリリースされてるんですが、何枚目になるのか正直よく分からんです。

 James Blakeは英London出身のアーティスト / プロデューサー。父はColosseumというプログレバンドに所属していたJames Litherlandという人で、2世ミュージシャンになります (1stアルバムでは父の曲のカバーもしてます)。元々はダブステップのシーン (ダブステップについては長くなるので省略) から出てきた人で、1stアルバム以前は主にそのサウンドメイクで高い評価を受けており、例えばオーディオマニアの方面からも「自分のオーディオシステムから聴いた事の無い音がする!」みたいな感じで評判が良かったんですが、2ndアルバム以降は元々あった自分で歌う要素をより積極的に押し出していく方向にシフト、サウンド的にも元々好きだったというR&Bに接近し、歌詞で歌われる心情も含めてより開けてきているのかなと思います。私的には新曲とか新作が公開されたら必ずチェックするミュージシャンですね。今年出た5thアルバムも気に入ってます。AOTYとか見る感じ世評は必ずしもそんな高くないみたいですが。

 で ‘Retrograde’、こちらが2ndアルバムのリードシングルとなります。サンプリングされてリフの様に用いられるハミング、そして分厚いシンセサイザーサウンドと、サウンド面での印象が強い一曲かと思います。リリース当時はそのサウンドの斬新さ、そして「Jamesがめっちゃ歌ってる!」というのも含めて、衝撃的な一曲でしたね。今聴いてもよく出来た曲だと思います。歌詞的には当時の恋人と電話で喧嘩した際の事を歌ったものらしいです。元々孤独な心象世界を歌っていたJamesが他人との関わりを歌い出した頃の作品ですね。その辺の目覚めの心情が、「Suddenly I’m hit / It's the starkness of the dawn」という歌詞で歌われてるらしい。詳しくは以下のサイトを御覧下さい。

およげ!対訳くん: Retrograde ジェイムス・ブレイク (James Blake)

 

 来週の更新はTMGE特集をお休みして、今年よく聴いた楽曲の紹介をする予定です。悪しからず。