【音楽】名曲・名演セレクション その146 Forget Cassettes / The Catch

 Forget Cassettesの2ndアルバム“Salt”の3曲目。

 Forget Cassettesは米Nashville出身のBeth Cameronを中心とするバンド。構成は時期によって2人組だったり3人組だったりします。これまでに3枚のアルバムをリリースしてます(3rdはbandcampのみでのリリース)。今回御紹介する2ndは日本盤も出てたので、CDショップの店頭で御覧になった記憶のある方もおられるんじゃないでしょうか。音楽性としてはPJ HarveyとかThe White Stripesなんかを想起させるザラついたオルタナティブロックが、マスロック的な変拍子の構成で組み立てられているのが特徴でしょうか。古のブルーズロックをThe White Stripesなんかとは違うやり方で現代的にアップデートしていたバンド、という感じですかね。

 でこの‘The Catch’ですが、私にとっては作り手の知性を強く感じる一曲ですね。怪鳥がけたたましく翼を広げるようなリフを不協和なバッキングに乗せてみたり、イントロのコード進行を局所で効果的に再活用する事でカタルシスをもたらしたり。必ずしも音楽的に高度な事をやっている訳でなくとも、パーツの組み合わせで効果をあげる、実にオルタナティブロック的だなと思います。あんま他に無い感じかと思うんですが、如何でしょうか。ところで歌詞の最後の方、‘Silly citizens, you know there's a catch’ってどういう意味なのか気になってます。私は輸入盤で持ってるので対訳見た事無いんですよね。日本盤に対訳あったのか定かではないんですけど。