【音楽】名曲・名演セレクション その139 SuiseiNoboAz / liquid rainbow

 今回の定期更新は今年よく聴いた旧譜曲、邦楽編です。

 

  SuiseiNoboAzの4thアルバム“liquid rainbow”の1曲目タイトルトラック。

 SuiseiNoboAzはVo. / Gt.の石原正晴を中心とする日本のロックバンド。不思議なバンド名は、カート・ヴォガネットの小説『タイタンの妖女』の登場人物、水星出身のボアズから。ちょっとSF趣味なところは結成前からなんですね。2010年、3ピースバンドとして向井秀徳プロデュースの1stアルバムでデビュー。2014年に石原以外のメンバー2名が脱退。以降暫く石原+サポートメンバーの体制が続くも2017年にサポートを務めていたメンバー3名を正式にメンバーとして迎える。12/27のライブを最後にドラムが交代するというのは先日記事にした通りですね。

  正直な話、私がボアズを聴き始めたのは結構最近でしてアルバムも3rd以前は持ってないんですが、色々YouTubeで曲聴いたり読んだりした感じ、この‘liquid rainbow’は彼らにとって新境地の一曲と言えそうです。人力Hip Hopのビートに乗るヴォーカルはトーキング・ブルーズの如く、ギターは硬質なサウンドでインディーロックのマナー。それらが、腕利きのバンドマンたちによってあくまでバンドサウンドとして鳴らされるというのが、この曲の良いところだと思います(SEも使ってますけどね)。

SuiseiNoboAzメンバー4人初インタビュー「一度の人生、赤レンジャーじゃないとダメでしょ」 | Mikiki

 このインタビューで石原は「Flying LotusやKamasi Washingtonをライバルとして捉え、それらとロックで戦う事を目指している」というような事を言ってるんですけど、正にそういうサウンドでないかと思います。良いですね、そういう高い志を持って貪欲に自らの表現を拡張しようとしてるバンド、応援したくなります。という訳でも皆さんも良ければボアズを応援してやって下さい。一昨日チラッと書きましたが、最新5thアルバムもかなり良い感じです。昔からのファンより新参の方が、先入観が無い分素直に楽しめるかもしれない。

 ところでギターソロの旋律、何の曲か気付きましたか?

  これですね。上のインタビューで「最近はスケールの研究をしている」という石原の発言もありますが、まぁその研究の成果というか副産物というかですかね。ボアズは結構引用が多いバンドでもありまして、その辺分かると色々ニヤッとできるんでないかと思います。

 

  よく聴いた曲の次点は、山崎まさよし / メヌエット

ですかね。まぁ最近のヘビロテなんですけど。ミンサガ良いですね。やってみたい。来週は洋楽編の予定です。