以下のリンクに音源がまとめられてあります。
ディス・ヒートの作品群がストリーミング解禁 アルバムやEPなどが配信開始 - amass
私が色々洋楽を聴くようになった21世紀初めというのはポストパンク・ニューウェーブの再評価が進んだ時期だったんですが、それ系のディスクガイド本で幻のアルバムとして紹介されていたのがこのThis Heatの1stアルバムでした。曰く「King CrimsonとThe Sex Pistolsの間を埋めるミッシングリンク」。何かよく分からないけど凄ぇって感じですよね。アルバムは2006年に一度だけ再発され、私も金が無かったので1stだけ買って聴く事ができたのですが、伝説に嘘偽り無しと畏怖の念を覚えたものでした。そして今年になってメンバー監修による紙ジャケリマスタリング再発、更に今回のストリーミング解禁です。クラウド化・情報のフリーアクセス解禁は“伝説”“神話”のヴェールを剥ぎ取っていく営為なんだな、なんて事も感じたりします。
とか書くとThis Heatが大した事無いバンドのように感じるかもしれませんが、いやまぁ凄いですよ。音楽の表現における一つの極北と呼ばれるものを体感してみたければ聴いてみて下さい。私の所感では、ロック・クラシック的な既存のイディオムを徹底的に排除した上で異様な緊張感迸る音響空間の構築が図られたのが1stアルバム、それに対しジャケットはおっかないですけど楽器のフレージングなどまだ1stと比べれば人懐っこい感じがするのが2ndアルバムです。
