【音楽】名曲・名演セレクション その109 八十八ヶ所巡礼を特集する

 観に行く予定だった映画も延期され、今週末も大人しく家に引きこもっている管理人です、皆様こんばんわ。激動の三月も終わろうとしていますが、皆様無事にお過ごしでしょうか。私の通っている大学も、新年度は取り合えず暫くの間自宅学習という事になりました。試験やら色々スケジュールの遅延でしわ寄せが来そうなのが怖いところなんですが。まぁ正直更に事態が悪くなる想像しかできないですが、今後も皆様Stay safeを念頭にこの難局を乗り切っていって頂ければと思います。新年度も本ブログを宜しくお願い致します。

 

 で定期更新ですが、今週はイレギュラーな形を取り、最近管理人がハマっている八十八ヶ所巡礼というバンドを特集したいと思います。まずはこいつを聴いてみて頂きたい。

 


八十八ヶ所巡礼/紫光

 現時点での最新アルバムである7th『凍狂』の7曲目。

 八十八ヶ所巡礼は2006年結成の日本のロックバンド。メンバーは以下の三名。

・マーガレット廣井 (Ba.と歌と主犯格)

・Katzuya Shimizu (Gt.と参謀と演技指導)

・Kenzoooooo (Dr.と極道と含み笑い)

 八十八ヶ所巡礼というのは四国を歩いて回る、所謂お遍路さんの事ですね。メンバー内二名が四国出身というのもあっての命名かと思います。バンドの特徴としてはまず各メンバーの演奏技量の高さですね。元々各メンバースタジオミュージシャン志望だったらしいのですが、それも肯けるだけの高度な演奏が聴けます。その一方で顕著なのが、お前ら本当にこのアクの強さでスタジオミュージシャンとかやれるのかよって感じの、強烈な個性ですね。人間椅子Eastern Youthから影響を受けたマーガレット廣井、Van HalenSteve Vaiなどテクニカル系ギタリストの流れを受け継ぐKatzuya Shimizu、そしてブラックミュージックを愛好するKenzoooooo、この三者の個性がぶつかり合う事により独特の巡礼ワールドを形成してます。ってまぁどっちも聴いたら分かるよね。

  でさてこの「紫光」、巡礼のディスコグラフィーの中では例外的な曲かもしれませんが、出会いの一曲としては良いのではないかと思いチョイスしました。巡礼の特徴として歌詞における仏教用語の頻出というのがありまして、なのでこの紫光という言葉もそうなのかと思い検索などしてみたのですが、どうもそうではなさそうで。でこれはYouTubeのコメントにもあるんですが、多分米のミュージシャンであるPrinceに由来してるんでないかと思われます(PrinceといえばPurple Rain始め紫がシンボルカラーです)。その論拠としては、まずShimizuの格好がまんまPrinceですし、また歌詞の印象的なフレーズ「ぶっ飛ぼうぜ」も英語に直したらLet's Go Crazy(Princeの代表曲です)。「外は疑惑の雨さ」の雨も先程挙げたPurple Rainを想起させます。で紫光がPrinceの事だとして歌詞のテーマは何なのかって話ですが、ちょっとよく分からないですね。大衆に対する拒絶感からはPrinceの死後に起こった醜聞を想起したりもしますが、時期的に合わないところもあって。皆様ももし良い考えがあったら教えて下さい。

 音楽的なところについても簡単に述べておきましょうか。この曲はブラックミュージックが好きだというKenzooooooの個性が珍しく強く出た一曲と言えるでしょうか。正直Kenzooooooといえばいつも上半身裸以外の個性は、他二名の個性が強過ぎる事もあって目立ってなかったのですが。で更に書くと、この曲調にギターのタッピングを組み合わせて、しかもそれがちゃんとハマってるというのが凄いですよね。Shimizu恐るべし。

 


幽楽町線 / 八十八ヶ所巡礼

 同じく7thアルバム『凍狂』の4曲目。

 バンドサウンドで踏切を再現(この時点で相当頭おかしい)→怪談モード→やたらカッコいいロック→また怪談モード→リフ地獄、という冒頭僅か一分半で怒涛の展開を見せる一曲。各メンバーの演奏技量の高さがより分かり易い一曲でないかと思いますが、如何でしょうか。私はまだ巡礼のライブを観た事無いのですが、ライブでは余裕の再現らしいです。しかし何故醤油なのか。

 


八十八ヶ所巡礼 「攻撃的国民的音楽」

 5th『攻撃的国民的音楽』の3曲目。すみませんがこの曲だけはYouTubeのページを別に開いて御覧頂ければ。あと点滅激しいので御注意を。

 このタイトルでこういう曲にしてくるあたり、巡礼は信用できるバンドだなと感じます。明確に分かるベースの演奏技術の高さ、そら女装が似合うのも納得のガリガリっぷり、誰得の自在に白目を剥けるスキルと、マーガレット尽くしのMVですね。あとShimizuが掲げてるエフェクター、Leqtiqueですよね。どのモデルなのかまでは分かりませんが。私もShun Nokina関連のファンなので、ちょっと嬉しくなります。

 


八十八ヶ所巡礼「霊界ヌ〜ボ〜♨」

 3rd『○△□』の2曲目。

 まだ巡礼の全楽曲を聴いた訳では無いのですが、今まで聴いた感じ、巡礼で一番ヤバいのはこの曲だと思います。まずサイケデリックにハードドライヴするギターがヤバいですね。高円寺で夜な夜な繰り広げられるアンダーグラウンドなロックからの流れを感じたりもします。ハーモニクスの使い方も上手いですよね。あとこの曲、歌詞がクソヤバいですね。どうヤバいかは割愛。

 


狂感できない / 八十八ヶ所巡礼

 最後に現時点で最新の楽曲を紹介しておきます。この前の24時間限定配信でもやってた曲ですね。サイケデリックなのは変わらずなんですが。佇まいが変わったという印象ですね。これまでは色々なアルコールちゃんぽんにして飲んでたのをストロングゼロレモン味に統一、でも実はそっちの方が中毒性高いみたいな。巡礼では珍しくベースラインが主導する前半(このベースラインがセンス良い)なんですが、そこで空間的なプレイに徹するShimizuの引き出しの多さですね。やっぱりちゃんと師事して学ぶと違うのかななんて思わされます。まだアルバム未収録の曲だと「JOVE JOVE」も好きですね。気になる方はリンク辿って聴いてみて下さい。

 

 これは私の予感でしかないんですが、次に出すアルバム、巡礼の最高傑作を更新してくるんじゃないかと思ってるんですよね。巡礼はバンド名から数字の8に拘って活動してまして、アルバムは8/8か8/18に発売する事が多いようです。という訳で皆様、良ければ私と一緒に巡礼を追っかけませんか。このブログでも何か動きが確認できれば紹介していきますので。