【音楽】名曲・名演セレクション その108 John Coltrane / Part II - Resolution

 久しぶりに定期更新の過去記事を振り返ったんですが、ジャズがまだ取り上げてませんでしたね。という訳で今回はジャズです。と言っても私管理人、殆どジャズは聴かないんですが。まぁその分、普段ジャズを聴かない方にとっても聴きやすい曲のチョイスになるんではないかなとは思います。

 

  John Coltraneの1965年作、A Love Supremeの2曲目。

 John Coltraneは米のジャズサックスプレイヤー。ジャズ史上最も偉大なプレイヤーを挙げよとかいう話になったら間違いなく候補に挙がってくるような偉大な奏者です。Miles DavisThelonious Monkのサイドマンとして腕を磨き、57年に「神の啓示」を得た(本人談です)事を切っ掛けにプレイヤーとして覚醒、以降リーダーとして傑作アルバムを連発します。確かな演奏技量を基にした旺盛な音楽探求心でモード・ジャズから晩年のフリー・ジャズまで突き進みました。67年に亡くなる前年の来日時の「私は聖者になりたい」という言葉が、Coltraneの思想をよく表しているのではないでしょうか。「私は全ての宗教を信じている」との言葉も残されています。

 でアルバムA Love Supremeですが、Coltraneの最高傑作にも挙げられる一枚でして、彼が率いていた黄金カルテットの到達点ともされる作品です。発表の前年、Coltraneが長年待望していた子宝に遂に恵まれ、その事を含めた神への感謝を四部作構成で表現した作品になります。最後の四曲目はアルバムジャケットに記載された彼自作の詩をサックスで歌い上げるものだったりと、スピリチュアルと言うか何と言うか他のジャズとはちょっと趣が違う作品です。このアルバムに影響を受けたミュージシャンはジャズ以外でも多く、U2のBonoなんかは歌詞にも登場させる程このアルバムを敬愛している、らしいです。

  で今回私が取り上げたこの2曲目、サックスのフレーズがロックのリフっぽくて、ロックリスナーにも馴染みやすいんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。こういうの、ジャズではヴァンプって言うのかな?よく分からないです。私がColtraneで好きなのは、サックスって時々高音が鼻について正直下品に感じる事もあるのですが、Coltraneのサックスは音が太くかつ上品なんですよね。私は吹いているのがテナーサックスというだけには帰着できない、奏者の個性を感じます。後は目くるめくインプロビゼーションの世界をお楽しみ頂ければ。この音源はキレイにセパレートしてるんで聴き取りやすいと思うんですが、ドラムとかかなりとんでもない事になってますよね。