【音楽】名曲・名演セレクション その54 Television / Marquee Moon

 他の家族が旅行に出かけて久しぶりに独り暮らしの管理人です、皆様こんばんわ。私料理スキルが壊滅的なのでレトルトの麺類とかばっかり食べてるんですが、流石に二晩連続パスタだと飽きてきました。今日の夕食はコンビニで弁当買って食べようかと思います。それにしてもイタリア人はきっと毎日パスタなんですよね。凄いなぁと思いますが、まぁ日本人にとっての白御飯みたいな物なんですかね。

 

 名曲・名演セレクションのシリーズ、洋楽はまだ取り上げていない方面が色々あるなという感じなんですが、今回はその一つ、パンクです。

 


Television - Marquee Moon

 Televisionの1stアルバム、Marquee Moonの4曲目タイトルトラック。

 初聴の方、自分の思ってたパンクと違うと思われましたか?でもこれもパンクなんですよ。まずそもそもパンクの源流はニューヨークとロンドンに分かれます。ロンドンの方はSex PistolsとかThe Clashとかですね。恐らくあまり音楽に詳しくない方がパンクと聞いてイメージするのはこっちでしょう。確かにパンクが世界的に大流行したのはSex Pistolsの功績?寧ろ所業が大ではありますが、時代的に先行していて寧ろパンクの発祥の地と呼ぶべきなのはニューヨークの方です。例えばJohnny Rottenが髪を逆立てたのは、PistolsのマネージャーであるMalcolm McLalenがニューヨークで髪を逆立てたRichard Hellを目撃し、それをJohnnyに真似させたと言われています。ニューヨークパンクは現在はもう廃業したらしいC.B.G.B.というライブハウスが中心地で、そこでライブ活動していたPatti Smith Group、Television、Richard Hell & The Voidoids辺りが代表的なバンドです。ニューヨークパンクとロンドンパンクでは音楽スタイルの違いも有りまして、

・NY…歌詞が文学的、基本シンプルだけど実は小難しい事をやったりもする

・LNDN…歌詞が政治的、3コードだったり基本シンプル

 まぁ大体ですけどこんな感じです。因みに管理人は実はロンドンパンクはあまりピンと来なくて専らニューヨークパンク派です。

 でさて、TelevisionはニューヨークパンクをPatti Smithと共に代表する四人組ロックバンドです。バンド名は中心人物Tom Verlaine(仏の詩人ヴェルレーヌから取った芸名です)のイニシャルTVにちなんでつけたとの事。余分な装飾をそぎ落とした各パートのソリッドな演奏はパンクと呼ぶに相応しいですが、Televisionの魅力はそのシンプルな各パートが有機的に絡み合って高まっていく事にあります。このMarquee Moonとかまさにそんな感じじゃないでしょうか。この音に酔う感じ、堪らんですね。あとこの曲はパンクのパブリックイメージにあるまじき長尺のインプロがあるんですが、実はここでTom Verlaineが使っているスケールは一般的な長短調ではなく教会旋法を使っている、らしいです。まぁ簡単に言うとジャズ的な演奏という事ですね。

 Televisionは70年代にアルバムを二枚出して解散し、その後再結成したり色々してるんですが、70年代のアルバム二枚はどちらもお勧めです。1stのMarquee Moonは夜聴くのにピッタリで、2ndのAdventureはけだるい昼に聴くと良い感じです。